Contents
ワールドマップ
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グルニア王国は
解放戦争の三英雄の一人▼
オードウィン将軍が興した
騎士の国である。▼
建国以来、強力な騎士団の力を背景に
近隣の未開部族を切り従え▼
ついに、七王国の中でも
一、二を争う強国となった。▼
だが、現国王ルイは気が弱く
復活したメディウスに恐れをなして▼
ドルーアとの同盟を
受け入れてしまった。▼
そのルイ王も
うちつづく敗戦の中、病に倒れ▼
勇猛を誇ったグルニア王国も
滅亡の時を迎えようとしていた…▼
オープニング
- 【マルス】(右)
-
…ニーナ様
まもなく
われわれは出撃します。▼
前におっしゃっていた
『知っておいてほしい話』--▼
できれば、今
お聞かせ願えないでしょうか。▼
- 【ニーナ】(左)
-
…アカネイアが
ドルーア、グルニアの連合軍により
占領されていた時の話です。▼
王家の者は
私をのぞく全員が
ドルーアによって殺され▼
ただ1人、生き残った私も
グルニア黒騎士団に
捕えられました。▼
アカネイア王家の血を
根絶やしにするため
ドルーアは私の処刑を望み▼
グルニアも
それに従う意向だったと
聞きます。▼
- 【マルス】
-
ですが、ニーナ様は…▼
- 【ニーナ】
-
そう、私は処刑されませんでした。
私を捕えた黒騎士団の長が
護ってくれたのです。▼
…その長の名を
カミュといいます。▼
- 【マルス】
-
カミュ!
あの『ブラックナイツ・カミュ』…▼
- 【ニーナ】
-
彼は、ドルーアの暗黒地竜
メディウスをも恐れず▼
自分の功をすべて投げうって
私をかばってくれました。▼
そして、怒ったメディウスが
私を暗殺しようと
考えていることを知り▼
ひそかに、私を
オレルアンへ
逃がしてくれたのです。▼
- 【マルス】
-
…そんなことが
あったのですか。▼
だから、彼は
ドルーアの監視下に……▼
- 【ニーナ】
-
『人や国、それぞれには
それぞれの事情があるもの』▼
はじめは、私も
彼を憎んでいました。▼
ですが、今は
どうしても憎みきれません。▼
できれば
彼とは戦ってほしくない。▼
そして…
もし許されるのなら
彼にもう1度会いたいのです……▼
- 【マルス】
-
…お約束はできません。
ただ、できる限りのことはします。▼
カミュ将軍と戦わずにすむように。
そして、ニーナ様と
再び相見えられるように。▼
これが、アリティアの…
いえ、アカネイア同盟軍をあずかる
私ができる精一杯の答えです。▼
- 【ニーナ】
-
ありがとう、マルス。
それで十分です……▼
カミュに近づいた時
- 【マルス】(右)
-
カミュ将軍!
聞こえますか!
私は、アリティアのマルスです!▼
あなたに話がある!
姿を見せてください!▼
- カミュ現れる
- 【カミュ】(左)
-
マルス王子か。
私がグルニアのカミュだ。▼
- 【マルス】
-
カミュ将軍、できれば
あなたとは戦いたくない。▼
あなたには
この戦いの無意味さが
お分かりでしょう。▼
- 【カミュ】
-
…ドルーアの野望に
わが祖国グルニアが
加担した以上▼
私も
栄光あるグルニア騎士団の一員として
最後まで戦う義務がある。▼
- 【マルス】
-
しかし……▼
- 【カミュ】
-
マルス王子…
もう遅すぎるのだ…▼
私は、君にとっても父上の仇。
ここは、いさぎよく
剣を合わせてみようではないか。▼
- マルス消え、ニーナ現れる
- 【ニーナ】(右)
-
待って! カミュ!!▼
- 【カミュ】
-
ニーナ姫……▼
- カミュ消え、マルス現れる
- 【マルス】(左)
-
ニーナ様、危険です。
ここは戦場の--▼
- 【ニーナ】
-
わかっています。
でも、お願い
話をさせて……▼
- マルス消え、カミュ現れる
- 【ニーナ】
-
カミュ、私は
あなたのおかげで
生きのびることができ▼
そして
マルスのおかげで
祖国を再興できました。▼
その2人が戦うなんて
私には耐えられません。▼
どうかお願いです、カミュ。
私たちに…いえ…▼
私に、もう1度
力を貸してください。▼
- 【カミュ】
-
……すまない。▼
- 【ニーナ】
-
カミュ!▼
- 【カミュ】
-
…かなうことなら
あなたの願いどおりにしたい。▼
だがそれは
滅亡を目の前にした
国を、王を、見捨てることになる。▼
それは
騎士である私の全人生を
否定するのと同じことだ。▼
- 【ニーナ】
-
カミュ……▼
- 【カミュ】
-
私は騎士として生き
騎士として死ぬ。
それ以外に私の歩く道はない。▼
さらばだ、ニーナ姫。
どうか幸せになってほしい。▼
…短い間だったが、楽しかった。
あなたと過ごした日々は
忘れない。▼
マルス→ロレンス
- 【マルス】(左)
-
ロレンス将軍、お待ちください。▼
- 【ロレンス】(右)
-
貴公は……
アリティアのマルス王子か。▼
- 【マルス】
-
はい。タリス王から
将軍のお話はうかがっています。▼
将軍はグルニアが
ドルーアに加担することに
最後まで反対しておられたと。▼
- 【ロレンス】
-
うむ……▼
- 【マルス】
-
ならぼくたちは共に戦えるはずです。▼
将軍、どうかドルーア打倒のため
力をお貸しください。▼
- 【ロレンス】
-
…すまぬ、マルス殿。
わしはグルニアの将軍。
祖国を裏切ることはできぬ。▼
- 【マルス】
-
将軍……▼
- 【ロレンス】
-
どちらに正義があるかは承知している。
だがわしは最後まで
グルニアの将でありたいのだ。▼
こうなった上は己を殺し
祖国のために
この場で戦うのがせめてもの……▼
- 【マルス】
-
将軍、お待ちください。▼
そんな戦いが
祖国のためになると
本当にお考えですか?▼
- 【ロレンス】
-
む……▼
- 【マルス】
-
非礼をお許しください。
ですが、あなたはグルニアの将です。▼
あなたが戦う理由は
グルニアの未来のためのはず。▼
あなたが今戦っている
その場所から
グルニアの未来は見えるのですか?▼
- 【ロレンス】
-
…困ったものだ。
心の迷いを、ここまで
見事に言い当てられるとは。▼
だが
貴公の言うとおりだ。▼
グルニアの未来を思うならば
わしが立つべき側は
断じてドルーアなどではない。▼
マルス殿
わしは貴公にお味方しよう。
我が祖国の明日のために。▼
シーダ→ロレンス
- 【シーダ】(右)
-
ロレンス将軍!
私は、タリスのシーダです。▼
あなたのことは
父から聞いておりました。▼
- 【ロレンス】(左)
-
おお、シーダ姫か。
美しくなられましたな。▼
昔、あなたのお父上には
お世話になりました。▼
- 【シーダ】
-
将軍、あなたは
グルニアがドルーアに味方するのは
反対だったのでしょ?▼
なぜ
止められなかったのですか?▼
- 【ロレンス】
-
今のグルニア王は
とても気弱な方でしてな。▼
強大なドルーアの力に
恐れをなしてしまわれたのです。▼
- 【シーダ】
-
将軍! ドルーアの狙いは
マムクートによって
人間を支配することにあるのです。▼
グルニアのためにも
そして、世界中の
罪のない人々のためにも▼
ドルーアの野望を
止めなければいけません。▼
どうか、将軍
戦いをやめて
私たちに力をお貸しください。▼
- 【ロレンス】
-
うむ…話はわかるが
わしとてグルニアの将軍。
祖国を裏切るわけには……▼
- 【シーダ】
-
…将軍にとって
祖国とは何ですか?▼
- 【ロレンス】
-
何、とは?▼
- 【シーダ】
-
たった1人の
王さまのことなのですか?▼
その国に生きる
無数の民のことでは
ないのですか?▼
- 【ロレンス】
-
む、むぅ……▼
- 【シーダ】
-
『国は王のためにあるのではない。
そこに生きる民のためにある』
父の口ぐせです。▼
たとえ王さまを裏切ることになっても
それが、グルニアに生きる
無数の力なき民のためになら▼
将軍、あなたは
決して祖国グルニアを
裏切ることにはならないはずです。▼
- 【ロレンス】
-
…失礼な言い草かもしれないが
ご立派になられたな。▼
あなたの言うとおりだ。
お味方しましょう。
わが『祖国』を守るために。▼
マルス⇔ロレンス
- 【ロレンス】(右)
-
貴公がマルス王子か。▼
グルニアの将ロレンス。
グルニアの民たちのため
これより貴公に加勢する。▼
- 【マルス】(左)
-
感謝します、将軍。▼
将軍はタリス王とも
縁が深かったとか。
シーダから聞いています。▼
- 【ロレンス】
-
うむ。それにしても
シーダ殿は立派になられた。
以前お会いした頃とはまるで……▼
……いや、そうではないな。
シーダ殿は幼い頃から
人の心を動かす魅力をもっておられた。▼
- 【マルス】
-
将軍は子供の頃のシーダを
ご存知なのですか?▼
- 【ロレンス】
-
うむ、そうだな……▼
だがその話はまたいずれ。
今はこの戦を共に戦い抜くとしよう。▼
- 【マルス】
-
はい!▼
クリア後(カミュ死亡時)
- 【マルス】(右)
-
ニーナ様…もうしわけありません。
お望みをかなえることが
できませんでした。▼
- 【ニーナ】(左)
-
いえ、マルス……
あなたにも
苦しい思いをさせました。▼
ごめんなさい。
本当に、ごめんなさい……▼
- 【マルス】
-
……▼
- 【ニーナ】
-
本当はね…マルス……
きっと、こうなるだろうと
思っていたのです。▼
あなたに
炎の紋章を託したときから
こうなるだろうと……▼
…『アルテミスのさだめ』という
伝説を知っていますか?▼
- 【マルス】
-
いえ……▼
- 【ニーナ】
-
ファイアーエムブレムによって
王家がよみがえるとき▼
その代償として
最も愛する者を失う……▼
かつてメディウスが現れたとき
アルテミス姫は、あなたの祖先
アンリ1世と深く愛し合いながら▼
ついに、結ばれることは
ありませんでした。
そして、私の時は……▼
- 【マルス】
-
ニーナ様……▼
- 【ニーナ】
-
だめですね、私は。▼
マルスは
アリティアで悲しい思いをした時も
きぜんとした態度をとったのに▼
私は、この現実を
受け止められていない……▼
でも、今、少しだけ…
ほんの少しだけ…
自分に正直でいさせてください…▼
- 【マルス】
-
…少し、席を外します。
なにかありましたら
お呼びください。▼
- 【ニーナ】
-
ありがとう、マルス……▼
- マルス消える
- 【ニーナ】
-
うっ…カミュ…どうして……
ううっ…うううっ…▼
クリア後(カミュ生存時)
- 【マルス】(右)
-
ニーナ様…もうしわけありません。
お望みをかなえることが
できませんでした。▼
- 【ニーナ】(左)
-
いえ、マルス……
あなたにも
苦しい思いをさせました。▼
ごめんなさい。
本当に、ごめんなさい……▼
- 【マルス】
-
……▼
- 【ニーナ】
-
本当はね…マルス……
きっと、こうなるだろうと
思っていたのです。▼
あなたに
炎の紋章を託したときから
こうなるだろうと……▼
…『アルテミスのさだめ』という
伝説を知っていますか?▼
- 【マルス】
-
いえ……▼
- 【ニーナ】
-
ファイアーエムブレムによって
王家がよみがえるとき▼
その代償として
最も愛する者を失う……▼
かつてメディウスが現れたとき
アルテミス姫は、あなたの祖先
アンリ1世と深く愛し合いながら▼
ついに、結ばれることは
ありませんでした。
そして、私の時は……▼
- 【マルス】
-
ニーナ様……▼
- 【ニーナ】
-
…彼の生死は
わからないと聞きました。▼
彼と、彼の軍のために
多くの者が犠牲になったのに
身勝手だとは思いますが▼
かなうなら
命だけはながらえてほしい。
そう祈らずにはおれません……▼
村
- 【村人】(左)
-
おお、マルス殿。
よく参られた。▼
わしの孫娘レナは
元気でやっておりますかな?▼
もし、ご一緒しているのなら
このハマーンの杖を
渡してくだされ。▼
これは
わが家に代々伝わる修理の杖。
あの娘の役に立ちましょう。▼
ただ、すべての物が
直せるわけではないから▼
注意して使うようにと
お伝えくだされ。▼